《暗夜行路》中的自然-人与自然的调和[日语论文]
「暗夜行路」における自然--人と自然の調和

要　　旨
志賀直哉は明治から昭和にかけて活躍した小説家である。志賀直哉は、その文学的出発から晩年に至るまで、自然と密接なかかわり合いを持つ作品を数多く発表してきた。その中、志賀直哉は２４年もかけて、彼の生涯で唯一の長編小説―「暗夜行路」を完成した。この小説は主人公時任謙作が不義の子という出生の秘密、さらに妻の不倫のショックという一連の人生の苦しみに耐えつつ、自己のみの力で、「自己至上」の青年から「調和的な心境」を持つ幸福で成熟した男の人に転換する過程を描写して、自分自身の経歴と感情を主人公を通して、全てを表そうとしている。
本論文は三つの部分からなっている。
第一章は志賀直哉の生涯と「暗夜行路」のあらすじについて紹介する。
第二章は「暗夜行路」を三つの部分に分けて、それぞれの中に自然に関する描写を取り上げて、作家の気持ちの変化を分析する。
第三章は主人公の心境転換と志賀直哉の自然観をまとめて分析する。
キーワード：「暗夜行路」　　志賀直哉　　自然　　調和

目　　次
摘　　要    Ⅰ
要　　旨    Ⅱ
はじめに    1
第1章 志賀直哉と「暗夜行路」    3
1.1志賀直哉の生涯    3
1.2「暗夜行路」のあらすじ    3
第2章 作品における自然描写    5
2.1 尾道の描写    5
2.2京都の描写    7
2.3大山の描写    8
第3章 人と自然の調和    9
3.1主人公の心境転換    9
3.2志賀直哉の自然観    10
おわりに    12
参考文献    13
謝　　辞