从《1Q84》看村上春树的人生观[日语论文]
『1Q84』からみた村上春樹の人生観

要　　旨
過去数十年、日本文壇は新しい作家が絶えずに現れる。そのなかで中国の読者に一番よく知られるのが、村上春樹である。村上春樹の数多くの作品はすでに中国語に翻訳され、大勢の中国人に読まれている。『1Q84』は村上春樹の『海辺のカフカ』以来七年ぶりの長編新作である。主人公の青豆と天吾の物語を併行して進行させるこの作品の中では、宗教、暴力、テロ、不倫、幼児虐待などの多様な出来事が取り上げられ展開し、物語の力を深く感じられた。また、カルト宗教の世界を描くと同時に、青豆と天吾の互いへの思いが色濃く描かれ、村上春樹作品にしばしば登場する課題がすべてこの作品には込められている。よって本稿では『1Q84』という作品を通じて、小説における善悪観、宗教などのような人倫に関わる社会問題について考えたい。それゆえ本論文では、『1Q84』という小説を研究するうえ、村上春樹は、「物語」を通じて何を表しているのか、「物語」に隠れている作者の姿をどうとらえているのだろうかを分析しながら、作者自身の世界観、人生観に触れてみたい。
キーウード:1Q84；人生観；善悪観

目　　次
摘　　要    Ⅰ
要　　旨    Ⅱ
はじめに    6
1.村上春樹について    6
1.1村上春樹の紹介    6
1.2村上春樹の作品    7
2.『1Q84』について    7
2.1創作意図と背景    7
2.2あらすじ    8
2.3主人公の分析    9
3.『1Q84』に反映された村上の人生観    10
3.1善悪の絶対性の混同    10
3.2精神的な囲い込みに束縛された自由意志    11
3.3暴力のない平和社会への追求    11
4．「物語」に隠れている作者の姿    12
4.1独裁という精神    12
4.2社会を担う小説家の姿    12
終わりに    13
参考文献    14
謝　　辞