吉本芭娜娜作品中的死亡与救赎的考察[日语论文]
吉本バナナの作品から「死亡と救い」の考察
要　　旨
吉本バナナの小説の中には、処女作である『ムーンライト・シャドウ』以来、死亡との向かい合いを主旨として語られている作品がある。特に、前述の『ムーンライト・シャドウ』、『キッチン』、『満月―キッチン2』などの作品は、死亡の苦しみを扱いながら、食・性・家族についての描写が豊かで、死を書きながら生を描いている。ここでは吉本のシリーズの作品である『キッチン』『満月─キッチン2』から、死別体験後の心の過程の変遷を捉えつつ、死との向き合いを考え、そこから始まる生を捉えてみたい。ここで吉本ばバナナの小説を取り上げる理由は、第一に、普通の死に於ける悲しみとバイオレンスによる死に於ける悲哀の比較が可能だからである。第二に、死の悲哀の過程が主人公の内心が主人公を取り巻く周囲の環境の描写と共に語られているからである。最後に、この小説の中でのテーマには、感情の失い、死別の悲しみの蓄積や暴力による死からの回復があり、様々な視点から死別後の心的過程について考えられるからである。これらの理由から、吉本バナナの作品を取り上げ、死との向き合いを考えてみたい。
キーワード　死亡；回復；暴力；悲しみ

目　　次
要　　旨
はじめに    4
1死亡と救いの定義    5
1.1死亡の定義    5
1.2救いの定義    5
2吉本バナナ作品中の死亡と救い    7
2.1吉本作品中の死亡    7
2.2吉本作品中の救い    8
3吉本バナナの作品中から「死亡と救い」の考察    10
3.1日本民族性の考察    10
3.2日本民族の死生観の考察    11
4吉本バナナ作品中の死亡と救いの社会的意義    13
終わりに    15
参考文献
謝　　辞