『小倉百人一首』における「さくら」と「もみじ」の意象の分析[日语论文]

要旨

『小倉百人一首』は上代の天智天皇から中世の順徳院に至る百人の歌人の歌から、一首ずつ選び、編纂された珠玉の詞華集である。百首の歌から、百人の多種多様な人生、及び波乱万丈の生き様が垣間見える。

植物別から見ると、圧倒的に比重が一番大きいのは「さくら」、「もみじ」で、12首という半分に近い役割を占めている。『小倉百人一首』で一番出てくる植物だという指摘もある。春の花は桜であり、桜が昔から、日本人に掛け替えのない存在だ。それに対して、秋の花は紅葉だと思われる。この二種類の植物は和歌史で重要な役割を演じている。そこで、本論文は二者が詠んだ12首の歌を研究対象とし、中国の古典文学理論の意象を借りて分析を深めようとする。

  研究課題と先行研究の部分が本論文の論証方法、研究対象などを紹介して、そして国内外の文献についての研究テーマを纏め、すなわち先行文献の概況である。主に学術界が『小倉百人一首』に対して研究話題、中日研究現状の対比を論述する。

第一章では、まず中国古典文学の理念の中に「意象」という概念を導入するため、意象の発生と変遷と述べて、意象の概念を定義する。後の論述に文学理論の基礎を固めることだ。

意象の概念明らかにした基礎上、第二章第三章では『小倉百人一首』における桜歌と紅葉歌の「意」、「象」の二つ方面がそれぞれ論証を述べる。論証する中には主に図表化を採用しで証拠を整えて、結論を得ることにする。あるいは、桜、紅葉の意象の特点を見つけて、両者の対比に通じることにする。この部分は本論文の重点で、それぞれ意象分析して、論証して、最後にいくつかの論証から結論を出す。

第四章は前文の観点をまとめる上で、洗練する結論と悟る。「桜」、「紅葉」の意象から日本の歌人は如何に独特な美意識を持っている。

キーワード：小倉百人一首、桜、紅葉、意象、