谷崎潤一郎作品における女性崇拝―『刺青』『春琴抄』を中心に_日语论文

要旨

谷崎潤一郎は、日本近代文学を代表する小説家の一人として、半世紀の創作生涯において、多くの独特な作品を生み出し、高い芸術評価を得ている。日本文学史では、谷崎は「文豪」「大谷崎」と呼ばれ、谷崎潤一郎の地位を強調した。

谷崎潤一郎の作品の中で最も注目されている部分は女性美についての描写で、女性崇拝という思想は谷崎潤一郎の作品を貫く永遠の話題である。さまざまの作品の中で、男主人公は女性の肉体の美しさと精神的な美しさに溺れ、虐げられた快感を享受している。谷崎潤一郎の処女作と見なされた『刺青』は、谷崎の女性崇拝の思想の始まりであり、昭和8年6月に発表された『春琴抄』は、谷崎の女性崇拝思想の集大成作品である。谷崎潤一郎作品における女性像、女性崇拝についての先行研究は主に一冊の作品を中心にしているが、多くの作品を中心とした研究は多くない。このため、筆者は谷崎潤一郎の二冊の代表作を中心にして、女性崇拝思想を研究している。

本論は『刺青』『春琴抄』を中心に、作者の生い立ちから切り込み、二冊の作品の女主人公のイメージと性格を分析し、そして女性崇拝思想の形成の原因を分析し、谷崎潤一郎の女性崇拝主義を解読する。本論文は主に以下のいくつかの部分で構成されている。第一章では、主に作家の生涯と作品の概況を紹介する。第二章と第三章では、『刺青』『春琴抄』を中心に、作品の中の女性崇拝の特徴即ち官能崇拝と精神崇拝を分析する。第四章では、母に対する作家の崇拝や作家の恋と結婚などの面で、女性崇拝思想の形成原因を説明する。本課題を研究することを通して、谷崎潤一郎の女性崇拝思想を深く理解することができ、谷崎文学への理解を強めることもできると思われる。

キーワード：谷崎潤一郎；女性崇拝；「刺青」；「春琴抄」；形成原因

目次

はじめに1

1.作家と作品2

1.1谷崎潤一郎の生い立ち2

1.2『刺青』と『春琴抄』2

2.女性への官能崇拝3

2.1娘の素足4

2.2娘の瞳4

2.3娘の背4

3.女性への精神崇拝5

3.1春琴の傲慢5

3.2春琴の強情5

4.女性崇拝の形成原因5

4.1母への崇拝6

4.2恋と婚姻6

4.3伝統的な日本文化6

おわりに7

参考文献8

謝辞 9