夏目漱石作品《梦十夜》中女性像分析[日语论文]
夏目漱石の『夢十夜』における女性像の分析

要　　旨
夏目漱石は日本の自然主義が盛んになるとき文壇に入ったが、その文学は自然主義と正反対に、強烈な道徳意識と社会や現実への深刻な批判を見せている。漱石の作品における女性像や女性観についての研究は従来、漱石研究の一大重要な課題となっている。夏目漱石は「野望がある私は、百年以降の人にこの謎を解けさせる」と言った。ここで、私はいくつの夜を選んで、分析して、夏目漱石の心を解けたいと思っている。しかし、『夢十夜』は長編の合間にちりばめられた短編として見逃がされやすく、そのテキストには、「夢」の特質も潜んでおり、研究しにくい面もあると思う。それが故に、『夢十夜』における女性像を考察することによって『夢十夜』における夏目漱石の女性観を究明する成果はあまり見られないのである。したがって、『夢十夜』における代表的な女性像を選び、適切な研究方法で考察して、『夢十夜』における漱石の女性観を究明する必要がある。
本稿は『夢十夜』における五人の主要女性を考察の対象として扱い、フロイトの精神分析理論、テクスト分析法などの文学的批判方法と結び付けながら、五人の女性像を一々考察して、自分の結論に至る。『夢十夜』における夏目漱石の女性観は矛盾に満ちたものである。つまり女性を極端的に幻想化し、男性の心を救済する存在とみなす一方では、女性不信の念が深く、女性嫌悪や女性畏怖などの「ミソジニー」の念まで抱く。漱石にっとて女性の理想像と現実の女性とは大きな差異があることも見られる。

キーワード：夢  女性形象  女性観  夏目漱石

目　　次
摘　　要    Ⅰ
要　　旨    Ⅱ
はじめに    1
第一章  愛情観の角度から    3
1.1  第一夜の女性像    3
1.2　第五夜の女性像    5
1.3　第九夜の女性像    6
第二章  生活のストレスの角度から    9
2.1  夏目漱石の経歷について    9
2.2  第八夜の女性像    11
第三章  生活経験の角度から    13
3.1　夏目漱石の生活経験について    13
3.2  第十夜の女性像    13
終わりに    15
謝　　辞
参考文献