松本清張と東野圭吾の推理小説の比較—『点と線』と『白夜行』を中心に[日语论文]

要旨

推理小説は二つのタイプがある。一つは「本格派」である。もう一つは「社会派」である。小説は作家と読者の橋のような存在である。このような小説は犯行手段と解明過程の描写を偏重し、文字をもとにしての推理ゲームである。ある小説は社会現実に対しての思考で、事件の発生と解明はただ現実問題の反映のツールである。ここ数年、プロットがもっと思索を与え、キャラクターがもっと活気をフルする推理小説はますますブームになる。現実世界に対しての鋭い批判であり、人間性に対しての深刻な悟りであり、二つも推理小説の「社会派」に属する。これらの文学作品はただ抽象的な考えだけではない、周りの生活と緊密につけている。

本論文は同じように「社会派」に属する松本清張と東野圭吾の体表作ーー『点と線』と『白夜行』を例として、人物のイメージ、社会背景と表現の方法から推理小説の歴史に里程標のような人物の異なるところを比較し、『白夜行』にとって、『点と線』はどんな影響を与えるという二つの問題を解明する。

松本清張は「社会派」を先駆け、「松本清張の時代」を切り開いた。鋭い手法で社会の暗さと時代の弊病を徹底的に暴いた。松本清張の鋭いて深刻な考えと違い、東野圭吾は物語を語るような婉曲な方法で、読者に人間性の啓発を与えると願う。つまり、前者は社会の実についての問題を重視し、もっと社会性がある。後ろ者は人間性についての問題を重視し、もっと人間性がある。

キーワード：推理小説  松本清張　東野圭吾　社会性　人間性